2011/12/31  

 色々とあり過ぎた2011年も今日で最後です。
 自分自身で、今年のBasskervilleとしての活動を振り返ってみると、実際に手を動かしてモノを作るという部分-「アウトプット」の部分については、まあまあ出来たかなという実感はあるのですが、ルアービルダーとしての純粋な経済活動−モノを生産してそれを売って生活していく事−に専念しすぎた(と言うか、そうせざるを得なかった)ために、「インプット」の部分があんまり出来なかったかな、と。
 魚のいるフィールドに出る事は勿論、その他世の中のありとあらゆるものを目で見て、感じて、経験して、勉強して、反芻して、試行して、錯誤して、昇華させて、熟成させて、そうやって、自分の中の引き出しを増やしていく行為は、ルアービルダーという肩書きを持っている者にとって、とても重要な作業だと思うのですが、目の前にある実を取る事に囚われ過ぎて、結果として、畑に種を蒔く活動があまりできなかったような気がします。
 とまぁ、何だか難しい言い方、カッコつけた言い方をしてしまってますが、要するに、「色んな意味でもうちょっと余裕を持って仕事をしたいなぁ…」という、毎年言ってるちょっとしたグチなんですが…(苦笑)
 
 この御時世にそんな甘えた事をこぼすヘナチョコビルダーではありますが、全く何も学ばなかった訳ではありません。今年一番学んだ事、それは、当たり前であることのありがたさ。当たり前だと思っていたことが、実は当たり前ではないという事を強く教えられた年でもありました。
 釣りができること、工房があること、仕事ができること、ルアーが作れること、支えてくれる人がいること、そして何より生きていること…。何事も当たり前のことと思わず、それらがあることの幸せを実感しつつ、感謝しつつ、来年も「感動してもらえる釣り道具」を生み出していきたいと思います。
 
 最後に…。今年もたくさんの方々にお世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。新しい年が皆様にとって良い年になりますように!